トップページ > ニュース一覧 > 導入事例:株式会社パソナ パソナキャリアカンパニー様

株式会社パソナ パソナキャリアカンパニー 様
  • カンパニープレジデント 渡辺尚 様
  • CS室長 稲垣滋 様
  • CS室マネージャー 服部あけみ 様

上司には気を使わなくて良い、それより100%お客様に気を配ってほしい。
管理職は一番下で全体を支える、学級委員長みたいなもの。

カンパニープレジデント 渡辺尚 様

カンパニープレジデント 渡辺尚 様

株式会社パソナ パソナキャリアカンパニー
http://www.pasonacareer.jp/
■事業内容:再就職支援事業、有料職業紹介事業、
組織・人事コンサルティング事業
■本社所在地:東京都千代田区丸の内1-5-1
新丸の内ビルディング
  他事業所全国94ヶ所
■設立:1988年4月14日
■資本金:30億円
■代表者:カンパニーチェアパーソン 中野生穂
カンパニープレジデント 渡辺 尚

渡辺カンパニープレジデント(CP)へのインタビュー

このたびは弊社のES調査をご利用いただきまして、ありがとうございました。最初に、パソナキャリアカンパニーの事業についてお話しを聞かせてください。

(渡辺CP)パソナキャリアカンパニーは人材紹介・再就職支援事業を全都道府県で行なっている唯一の会社です。 人材紹介は一般の転職希望者を、求人企業に対して有料で紹介する事業です。 再就職支援はその反対に、早期退職制度等を実施した企業が費用を負担し、早期退職された方々を無料で求人企業に紹介する事業です。 主にこの二つを、全国で行っています。

なかでも、現在の市況では再就職支援の必要性が高まっていると思いますが、人材紹介に比べて対応できる事業者が少ない再就職支援事業に関して、 御社はどのような理念をもって取り組んで来られたのでしょうか。

(渡辺CP)私はこの事業を、バブル崩壊後の中高年ホワイトカラーの再就職を支援したいという思いで創業しました。 というのも以前から、急に失業して困っている人を助けたいという思いがあったのです。実は私は北海道出身で、小学生の時に夕張の炭鉱が閉鎖になって転校していく生徒が増えたり、 高校時代の室蘭では鉄冷えの影響で人口が半分位に減少したのを目の当たりにした経験から、産業構造の変化に伴なう失業問題は地域の雇用に非常に大きなインパクトを与えるのだという事を 肌で感じました。バブルが崩壊した時にも失業問題が出てきましたので、それに対応する事業を提案したのです。

御社は人材業界のリーディングカンパニーという立場ですが、達成すべき社会的な役割とは何でしょうか。

(渡辺CP)地方の企業は地元で求人を出しても幹部候補になるような優秀な人材がなかなか取れないんですね。 地元の進学校を出て、東京近郊の大学に入った方々の半分以上は故郷に戻らないという状況なのですが、実は潜在的にいい話があれば実家に帰りたいと思っている方は結構いるんです。 ですから、それをどうにか結びつけるような事業をしていきたいと思っています。社会的にもすごく意義のあることだと思いますから、頑張っていきたいですね。

それは御社のように全都道府県にネットワークを巡らしていないと出来ない事ですね。

(渡辺CP)そうですね。いわゆる人材紹介会社で全都道府県でライセンスをとって展開しているのは弊社だけです。 一般的に、企業に就職して地方に転勤すると地元の企業に就職するすべがないということが多いのですが、パソナキャリアに登録していただければ全国の情報が手に入ります。 今はこの不景気なので再就職支援事業により多くの経営資源を投入していますが、3年後位にはかなり景気が戻ってくると考えており、長期的には人材紹介事業も有望だと思います。

今回パソナ様と合併されて事業を一つに再構築されました。その背景を教えてください。

(渡辺CP)顧客企業のニーズは多様化しています。単に「人材を採用したい」というニーズだけではなく、 派遣・紹介・再就職支援・アウトソーシング等を組み合わせて企業の人事戦略上の課題を解決することのニーズも多く寄せられています。 合併によって、そうしたニーズにワンストップで対応することが可能になります。また、各事業にかかる法規制の問題で、 同じグループ会社でありながら求職者の入口を全て別にして対応しなければいけないなど、両社の間で無駄なコストも多くかかります。 もちろん顧客情報の共有もできません。ですから本当にいい顧客サービスのためにも、パソナと合併することで、その企業の人材活用に関して総合的な助言ができるようになりました。

ES調査の結果から、従業員の方の顧客意識が非常に高かったのですが、そのような風土はどのように培われてきたのでしょうか。

(渡辺CP)二つの要因があると思います。 ひとつは当社の事業はお客様と直に接する時間がすごく長いことです。例えば再就職支援事業では、再就職が決まるまでにキャリアコンサルタントが同じご利用者と 10~15回くらいお会いします。そういう中で決まった時にはご利用者に本当に喜んでいただけますから、キャリアコンサルタントはその都度自分のことのように嬉しい瞬間に立ち会えます。 このようにお客様と接する時間が長い業態であることが一つの要因です。もうひとつは、当社の組織のあり方だと思います。当社の組織図は逆ピラミッドになっていて、 一番上にお客様が入っています。最上位のお客様のすぐ下に現場の支店があり、管理職や取締役が一番下で全体を支えるという構図なのです。 実はパソナキャリアには管理職用の席がひとつもないんです。みんな役職に関係なく並んで座っています。新人研修などでも、上司には気を使わなくて良い、 それより100%お客様に気を配ってほしいと言っています。社内の上司の顔色を窺うような仕事をしていても業績は良くならないですからね。

--調査結果から--
仕事のやりがいを感じる要素として 「顧客に喜ばれるので」 という項目は、一般データ35.0%に対してパソナキャリア様では77.1%という結果でした。

そうですね。御社の場合、上司との関係がすごく良好という結果が出ていました。通常は、上司との軋轢が職場の風土を乱したり、モチベーションを下げる要因にもなっています。

(渡辺CP)当社の組織は学校みたいなイメージです。管理職は学級委員長のような位置づけで、管理するだけが仕事ではなく、 別に偉いわけではないので座席もほかの社員と変わりません。そして、管理職であっても全員がプレイヤーとしての部分を一定割合持ちます。そうしないと現場がわからなくなり、 市場から

意識が乖離してきますし、従業員の気持ちも分からなくなってきます。こういうマネジメントの仕組みが顧客志向につながっているのだと思います。

--調査結果から--
「上司は部下から信頼されている」 という項目に「そう思う・ややそう思う」と回答したのは、一般データ25.4%に対してパソナキャリア様では57.1%という結果でした。
「上司の言動は自分のやる気を高めている」 という項目に「そう思う・ややそう思う」と回答したのは、一般データ21.3%に対してパソナキャリア様では53.1%という結果でした。

先日、御社の経営会議の中で報告会をさせていただきました。はじめて調査結果を聞かれたときどんな感想を持たれましたか。

(渡辺CP)調査結果を見て、経営陣として大きく反省しなければいけないと感じた点もありました。 私たち経営陣はこれまで以上に現場の話を聞き、市場のこともよく見て、そのうえでみんなが「よし、これならいける」という気持ちになるような施策を打ち続けていかなければと思いました。 そういう意味では、会社の今の課題点が浮き彫りになりましたので、ES-DIMSによる調査を実施して大変良かったです。 また、逆に世の中の平均と比べて全体的な満足度が高かったということはとても喜ばしいことでした。

調査結果を受けて、従業員の皆様にどのような働きかけをされていかれますか。

(渡辺CP)今回のES調査では、社員の成長意欲が大変高いにも関わらず、社員に対する教育が十分ではないという結果が出ていました。 それは日ごろ感じていて、議論にもなっていたところです。仕事というのは同じ業務の繰り返しになりがちですが、年々人としても成長し、 スキルも向上していくことを感じ取れるような仕組みが必要ですね。これからもお金と時間をかけて、しっかりやっていこうと思っています。

具体的にはどのような施策をお考えでしょうか。

(渡辺CP) 例えば、キャリアコンサルタントとしての能力を高める研修、様々な業界の知識を学ぶ研修、より良いマネジメントをするための管理職研修などです。 教育は短期的な成果は出にくいですが、将来の会社の成長には必ずつながります。社員が満足し、かつ会社の業績向上につながるよう、 きちんと予算を取って実施していきたいと思っています。

従業員の皆様にはどんな風に働いてほしいと願っておられますか。

(渡辺CP)今は現場が非常に忙しいので、従業員満足やモチベーションが低下しないか心配しています。 再就職支援の業界が伸びているということは、それだけ社員の負荷も大きいということです。失業して困っている人の再就職を何とか成功させようとすると、 相当な業務量が発生しますし、精神的・肉体的な負荷も大きいのです。会社はそうした社員の負荷に甘えていてはいけませんので、うまく仕組みを作って、 社員の継続可能で再生産可能な範囲の負荷に減らさねばなりません。一定のラインを越えると本当に参ってきますから。ただ、ぬるま湯の会社には決してしません。 それは社員の仕事の満足にはつながらないからです。

御社の従業員満足度の高さを生みだしている背景がとても良くわかりました。顧客に対する姿勢、従業員に対する姿勢、マネジメントの仕組み等CSとESが密接につながっていること、 そして事業の社会貢献度の高さが御社の強さの柱であると実感しました。お忙しいところ、インタビューにお答えいただきありがとうございました。

稲垣室長、服部マネージャーへのインタビュー

つづきまして、実際にES調査を発案し、担当されたCS室の稲垣さんと、服部さんにおうかがいしたいと思います。

稲垣室長(左)と服部マネージャー(右)

稲垣室長(左)と服部マネージャー(右)

今、渡辺CPから風土のことなど非常に興味深いお話をお聞かせいただきました。実際に働いていらっしゃる社員としての感覚としてはいかがですか。

(稲垣室長)当社には社長室がなく、社長の渡辺はいつも周りの社員に声をかけています。渡辺がそこで社員に語りかけているのは、 お客様に対する品質を当社の事業の特徴にしていかなければいけないということなのですね。その集大成として、クレド(企業の信条や行動指針を簡潔に記した折りたたみ式のカード) があります。これを毎朝唱和することで、

その思いは社員に受け継がれています。またこのクレドの中には、当社の基本的な考えとして、 顧客満足の前提には社員満足があるという考え方が示されています。それで、3年前CS室ができたときに社員満足度調査をやろうということになりました。

なるほど、CS室がESを担当されているのは、CSの前提にESがあるのだということなのですね。

(稲垣室長)当社のCSにおいて、C、カスタマーは4つ定義されています。 再就職したい人を送り出していただく企業、再就職先を探している方、その方を受け入れていただく企業、そして社員です。

それはすばらしい考え方ですね。
前回はES調査を内部で実施されたそうですが、今回ES調査を外部に依頼されました。私どもを選んでいただいた要因はどこにあったのでしょう。

(稲垣室長)会社内部でES調査を企画して、質問を作り、紙ベースで実施、集計、分析、結果を出すとなると、労力的にとても大変です。 また、継続性を考えると外部の専門の人にお願いした方が良いということになりました。

(服部Mgr)10社ほどピックアップして、うち7社にプレゼンしていただき、最後は3社に絞って社長と相談しました。 最終的にインターワイヤードさんにお願いしたのは、調査内容の基軸となるカテゴリーが当社の今の状況にマッチしていると感じたからです。 当社は、主に人材紹介事業に従事している新卒や中途で入社した30代までの若年層、そして50~60代で再就職支援のキャリアコンサルタントとして中途採用で入社する、 キャリアも人生経験も豊富なベテラン社員、という2つの年代を中心にした、ある意味変わった人員構成となっています。様々な背景・職業観・人生観を持った社員が、 同じ目標を共有しながら満足して楽しく活躍できているのだろうか。ES-DIMSの調査では、本人自身の関与度や主人公度、1年後や5年後など未来を聞く質問があり、 それがこの当社の人員構成に合うのではないかと思いました。また、WEBの入力の仕方もとてもわかりやすかったです。

担当された部署として、調査結果をどのように感じていらっしゃいますか。

(稲垣室長)社員の顧客志向が非常に高かったのは良い意味で意外でした。 また、若手の教育に関してや中高年のベテラン層の要望など、中途採用が多い状況での課題が素直に出ていたと思います。

普段の実感と一致していらっしゃった、と。

(稲垣室長)一言でいえば、ほとんど実感値でしたね。社長をはじめ、他の役員も、「やっぱりね」という感想だと思います。 それがより細分化された分析情報として提供されたということで、やるべきことが明確になりました。 なにより、役員会の席で、公正な第三者であるインターワイヤードさんが説明されたことで、とても説得力が出ました。

(服部Mgr)データもポイント説明も明解で良かったです。

服部さんが事務局の立場としてご苦労されたり、大変だったところはどんなところでしょうか。

(服部Mgr)私自身もES調査は今回初めての経験で、昨年度より対象部門の範囲を全社に広げたことで対象人数は2.5倍以上となったため、 当初は戸惑いもありましたが、全員に参加してもらうという事を一番意識して取り掛かりました。組織横断に関しては、人事部門・情報システム部門も大変協力的で有り難かったです。 分析のポイントとなる属性分けに関しては、どうしたら一番正しく現状が見えてくるのか、CS室内で色々アイディアを出し合いました。私自身が以前、 現場で再就職支援のコンサルタントをやっていた経験から、現場の声が反映できていなかったり現場と乖離がある結果であってはいけない、という思いが強くありました。 一方、企画が進んで行くにつれ、こういうことにお金をかけようという社長の意識が素晴らしいと思いましたし、私自身のモチベーションも上がりました。 このES調査に関わらせていただいて本当に感謝しています。今は結果レビューを終え、今後の見守りフェーズに入ります。

最後に私どもへの評価をいただければと思います。

(服部Mgr)上記でも触れました属性分けに関してなど、色々な試み・相談に乗って頂き対応も素早くとてもやりやすかったです。

(稲垣室長)非常に満足しています。打合せの時から内容もわかりやすく、開始後のカスタマイズの希望もできる限り取り入れる形で対応していただきました。 やはり何と言っても報告のプレゼンテーションが一番良かったなと思います。本当に期待以上でした。

あたたかいお言葉をありがとうございます。
私たちも、御社の従業員の皆様に対する考え方に感嘆させられ、強い共感を覚えました。とてもためになるインタビューとなりました。 本日は合併まもなくの状況でお忙しいにも関わらず、こころよくご対応いただきまして、まことにありがとうございました。御社のご発展をこころよりお祈りしております。

↑pagetop

ホーム | 会社概要 | プライバシーポリシー | お問合せ | サイトマップ