● 防災用に備蓄している人・・・45.0%。1人暮らしでは7割が備蓄なし
● 家族と避難所や避難経路を話し合っていますか?57.7%が「決めていない」
インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチのDIMSDRIVEでは、「防災対策」について アンケートを行い、防災対策として備蓄しているものや、備蓄していない理由、安否確認の方法などに ついてまとめました。
調査は2016年6月24日〜7月11日にかけて実施し、DIMSDRIVEモニター4,520人から回答を得ています。
● 防災用に備蓄している人・・・45.0%。1人暮らしでは7割が備蓄なし
● 備蓄のきっかけは「東日本大震災」など実際の体験から
● 役立った備蓄品・・・1位「飲料水」、3位は「日常消費している食料品」
● 非常食の備蓄は2〜3日分。選定基準は消費期限の長さ
● 備蓄していない理由は「面倒だから」「まだ準備できていないだけ」
● 約半数がライフライン復旧まで「1日も耐えられそうにない」
● 家族と避難所や避難経路を話し合っていますか?57.7%が「決めていない」
● 安否確認は携帯電話頼み。「災害用伝言板の使い方がわからない」
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■防災対策として備蓄しているか
自宅で防災対策として防災用品や生活必需品を備蓄しているか尋ねたところ、
「備蓄している」が45.0%、「備蓄していない」が55.0%であった。
<同居の有無別>
同居者がいる人では、約半数の48.2%が「備蓄している」と回答しているが、
1人暮らしの人では「備蓄している」は28.9%と3割に満たない。
<エリア別>
【関東】【東海】【東北】では5割前後と「備蓄している」人が多い。
一方で、「備蓄している」人が少なかった地域は、【中国】【北海道】【四国】の順。
東日本大震災の被災地である東北・関東地方や、南海トラフ地震の発生が懸念される東海地方で 特に多いようだ。
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■何年前から備蓄しているか
「〜5年前」が最も多く31.1%。「〜半年前」の人は6.0%であった。
半数以上の56.3%の人がここ5年以内に備蓄を始めている。
■備蓄を始めたきっかけ
全体では、「東日本大震災(2011年)」が圧倒的に多く45.5%。
次いで「阪神淡路大震災(1995年)」22.2%である。
「きっかけになった出来事は特にない」という人も24.0%存在する。
エリア別でみると差が大きく、東北地方をはじめとした東日本では「東日本大震災」が、
近畿地方では「阪神淡路大震災」が、九州地方では「熊本地震」が多くなっている。
実際に被災したり、身近で起こったりした体験をきっかけに備蓄し始めた人が多いようだ。
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■自宅で備蓄しているもの
備蓄している人のうち、現在備蓄しているもので最も多かったものは「飲料水」で86.8%であった。
次いで「ランタン・懐中電灯・ローソク」、「乾電池」、「ラジオ」、「非常時用の食品(非常食)」と続く。
防災グッズの定番品が上位を占めている。
■実際に使用し、役に立った・備えておいて良かった備蓄品
1位と2位は、現在備蓄しているものと同じで、1位「飲料水」16.3%、2位「ランタン・懐中電灯・ローソク」10.6%である。
3位には「日常消費している食料品」8.2%がランクインし、7位の「非常時用の食品(非常食)」よりも 順位が高く、普段から食べ慣れているものの方が良かったという人が多いようだ。
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■食料品を何日分備蓄してあるか
食料品を備蓄している人のうち、最も多かったのが「2〜3日分」で48.4%と約半数であった。
一般的に、国や地方自治体による食料の配給が行き渡るまでには、2〜3日が必要であると 言われているため、ちょうどその日数分を用意している人が多いようだ。
「7日分以上」備蓄している人は11.5%と約1割であった。
■備蓄食料品の重視点
備蓄食料品を選ぶ際の重視点は、「消費期限(どのくらい長く保存できるか)」76.1%が最も高く、 次いで「そのまま食べられる」62.3%となった。この2点が圧倒的に高い結果となった。
前設問の『実際に使用し、役立ったもの』では「日常消費している食料品」が3位にあがったが、 選ぶ際の重視点としては、「いつも食べているもの」は17.9%とそれほど重視されていないようだ。
また、「栄養のバランス」も7.4%と低く、緊急時用の食料品には味や栄養素などはあまり考慮されて いない。
■食料品の備蓄場所
食料品を備蓄している場所は、「キッチン」が最も多く32.2%。日常の食料品と同様にキッチンに 保管する人が多い。
次いで「納戸・押し入れ」29.7%、「玄関」22.2%、「寝室」15.8%と続いた。
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■備蓄していない理由
防災用品などを備蓄していない人に理由を尋ねたところ、
1位は「面倒だから」で30.9%、2位は「必要だとは思っているが、まだ準備できていないだけ」26.9%、 3位「賞味期限や使用期限などの確認や買い直しが大変だから」23.8%であった。
『必要だと思っているが、準備や維持することが面倒』という人が多いようだ。
「災害があまり起こらない地域だから」は全体では8.1%だが、エリア別でみると、【中国地方】では26.8%、【北陸地方】では24.6%、【北海道】で16.7%と、他のエリアに比べ高くなっている。
また、年代別でも、【70代以上】では26.9%、【60代】で12.8%と、高齢者で高くなっている。
実際に災害を体験したことがない人は、『自分の身近では起こりそうもないから大丈夫』と考えている 傾向が強いと思われる。
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■ライフライン復旧までの時間
仮にライフラインが停止した場合に、ライフラインの復旧までどの位の時間なら耐えられそうか尋ねた。
電気・通信・水道・ガスの全てで最も多かったのは、「〜1日間」でいずれも20%前後であった。
しかし「少しも耐えられない」、『12時間以内(1日も耐えられない)』と回答した人も合計で50%前後と多い。
【備蓄している人】は、「〜3日間」と回答した人も20%前後いるなど、【備蓄していない人】に比べ耐えられそうな時間が長い傾向がある。
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■避難所・避難経路の相談
<同居者あり>
同居している人と、避難所や避難経路を話し合って決めているという人は42.3%であった。 半数以上の人は特に決めていない、という結果だった。
<1人暮らし>
1人暮らしの人の場合、家族や友人などに避難先である避難所を知らせているという人は わずか13.6%であった。多くの人は自分がどこに避難するかを家族などに伝えていない。
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■安否確認の手段
家族や友人などとの安否確認の手段について、最も多かったのは「携帯電話の通話」で66.1%と 断トツだった。
次いで「メール」も44.2%と多く、携帯電話を使用する人が多いようだ。
「災害用伝言ダイヤル(171)」は25.0%、「災害用伝言板(web171など)」は9.8%と、携帯電話での 直接連絡に比べると利用意向が低く、まだ十分に浸透していないと思われる。
次設問の自由回答でも「災害用伝言板の使い方がわからない」という意見が多く、
『携帯電話の回線が混雑するのは分かっているが、どうしても携帯電話に頼ってしまう』という現状が 浮き彫りになった。
■安否確認の方法について思っていること(自由回答)
安否確認の方法について、疑問に思っていることなどを自由回答で尋ねた。
「携帯電話が繋がらなくなったらどうしたら良いのか」といった携帯電話にまつわる不安や、「災害用伝言板を使いこなせないと思う」など災害用伝言ダイヤルや伝言板の使い方についての回答が多かった。
また、実際の経験談のコメントも多く寄せられた。
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